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なぜリジュランは痛いのか?痛くないリジュランとは何?

リジュラン注射が日本に導入され、かれこれ7~8年でしょうか。当院では、当初からリジュラン注射を扱い続けています。リジュラン注射の主成分であるポリヌクレオチド(PN)は画期的な考え方(生体の自然な修復機能を考慮した)の成分であり、効果の見え方は地味に写るものの、やはり継続してみるとその良さ、効果がはっきりわかる治療です。そのようなリジュラン注射は、ここ最近、第二次ブームのような流行りがあるようです。インフルエンサ―の影響なのか不明ですが、若いかたも含めて御来院数が増えた印象を受けます。ただ、リジュラン注射は痛い注射で有名で、確かに当院で使用する製剤の中でも痛いほうの注射です。この痛みがリジュラン注射の代名詞にもなりつつ、他社製剤で「痛くないリジュラン、リジュランのジェネリック」と名をうって広まっている、同じような製剤が流行り、認知されるようになっています。本記事では「そもそもリジュラン注射の痛さは何か」を中心に、痛くないリジュラン注射についても話していこうと思います。

リジュラン注射とは

リジュラン注射、効果、ポリヌクレオチド

リジュラン注射はポリヌクレオチド(PN)を主成分にした、カテゴリーとしてはDNA製剤です。以前からあるサーモン注射(PDRN:ポリデオキシリボヌクレオチド)が派生元です。PNもPDRNもヌクレオチドが構成単位であり、糖やリン酸、塩基が結合した化合物のことで、核酸(DNAやRNA)の構成単位です。PNもPDRNにしても具体的な効果は、線維芽細胞の活性や血管新生、抗炎症作用が知られています。美容での具体的な狙い目は、線維芽細胞の活性を高め、コラーゲン生成を促し、肌のハリや小じわ、毛穴開きの改善、にきび跡、炎症に伴う赤ら顔などの治療として使用しています。

PNとPDRNの違いは?リジュラン注射が痛い理由

リジュラン注射、痛い、ポリヌクレオチド

PNとPDRNの大きな違いは、構成単位の大きさです。つまりリジュラン注射のPN(ポリヌクレオチド)は、PDRNよりも分子量を大きくすることで、効果持続が長くなり、効果の高さも期待できる成分です。そしてリジュラン注射の特徴は、とにかく施術時の痛みです。この理由は様々な見解があります。製剤pHや浸透圧などの理由が当初言われていましたが、なんとなく個人的には「分子量の大きさ」がこの痛みの一番の原因ではないかと考えています。この分子量の大きさがあるからこその効果ではあるので、なんとも悩ましいものです。ちなみにPNとPDRNのその他の差として、精製方法や純度(PNのほうが純度が高く、不純物が少ないのでアレルギーリスクが低い)などがあります。

痛くないリジュラン注射との差、そもそも何?

では「痛くないリジュラン注射とは何か?」です。そのキーとして、上記した『主成分の分子量の大きさとその濃度』にあるのではないかと考えています。つまり痛くないリジュラン注射の主成分はPNではなく、分子量がより小さいPDRNのほうが主ではないかということです。他クリニックのホームページを見ると、クリニックによってPNと表記したり、PDRNと表記していたり、はたまたPNとPDRNの両方としていたり、、、で混同しているのが実際です(PNとPDRNを同一としている表記もあり)。リジュラン注射の痛さに「分子量の大きさ」があるのなら、痛くないリジュラン注射は、PNが主なのではなく、PDRNが主と考えるのが妥当であり、痛くない理由と合致すると思います。あくまでも推理したリジュラン注射が痛い理由と、痛くないリジュランが何かの個人的な結論です。

痛くないリジュラン注射は効果がないのか?

上記が痛くない理由とするならば、やはり本家「リジュラン注射」のほうが分子量が大きくからこそ痛みが強く、その反面効果が高いと考えるのが自然な流れかと思います。しかし痛くないリジュラン注射が効果を望めないわけではありません。そもそも狙う方向性は一緒ですし、それはそれと理解するのがよいのではないかと思います。PNにしてもPDRNにしても、アンチエイジングにはとても有利な成分になるので、積極的に使いたいものです。どちらがいい、悪いではありません。痛みが嫌だけどその効果を期待したいのであれば「痛くないリジュラン注射」がよいですし、痛みは我慢して、よりしっかりと効果を狙いたいのであれば「リジュラン注射」を受けるのが良いです。とにかく、自分が施術を受ける時に納得した上で受ける事が重要でしょう。リジュラン注射をはじめとするPN、PDRN製剤の狙うべき目的をしっかりととらえ、クリニックで単に受けるのではなく、その作用機序などを理解して受けてみてください。

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