CO2レーザーとは
ほくろやいぼをとりたい時、一般皮膚科であれば単純切除、いぼの場合は液体窒素(保険適応)による処置がありますが、美容皮膚科の多くはCO2(炭酸ガス)レーザーを使って除去にあたります。そのメリットは下記に示す通りです。CO2レーザーは蒸散タイプのレーザーで、特にほくろとりの場合は“くりぬく”イメージ、いぼの場合は“削ぐ”イメージで照射、蒸散します。照射後は縫合することはなく外用、特殊なテープを使用し創を回復する方法となります。小さい、浅い層の病変ほどCO2レーザーの適応となります。
対象となるお悩み
CO2レーザーでとれるもの
比較的小さいほくろ、いぼをとることが得意であるCO2レーザーですが、他にも汗管腫、黄色腫、粉瘤、首のいぼなどにも使用できます。1cm以上で隆起したものについては、CO2レーザー以外で検討することもあります。気になるものがあるようでしたら、ぜひ一度ご相談ください。また皮膚悪性腫瘍を疑うような所見が少しでもある場合は、総合病院皮膚科へご紹介、または皮膚生検をおこない、病理組織診断をおこなってから、施術を行っています。
CO2レーザーで除去と単純切除の違い
皮膚にできたできもののほとんどは、放置していてもなくなることはありません。一般皮膚科(保険適応)で手術件数の多いものには粉瘤、ほくろ(色素性母斑)、いぼ(脂漏性角化症、尋常性疣贅)などです。これらは皮膚腫瘍のカテゴリーにあたるもので、一般皮膚科ではメスを使った単純切除術、液体窒素による凝固術によって除去します。しかし除去方法はこれ以外にも主に美容皮膚科で行うCO2レーザーによる方法があります。それぞれ下表のようなメリット、デメリットがあるので診察時の医師の話を聞き、よく検討して施術を受けることをおすすめいたします。
単純切開 | CO2レーザー | |
---|---|---|
施術時間 | 15~30分 | 10分以内 |
麻酔(注射) | あり | あり |
とることが可能な大きさ | どの大きさでも基本的に可能 | 大きいものは検討、1mmぐらいの小さなものでも可能 |
施術場所 | 一般病院で可能 | 美容クリニックで主に可能 |
術後の経過 | 抜糸まで1週間 | 傷が閉じるまで約3~4週間 |
術後の処置 | 数日絆創膏、洗浄のみ | 約3~4週間、洗浄、外用、テープ保護 |
傷の経過 | 数年後、1本の薄い線として残る | 数年後、傷はほとんどわからない |
術後の来院回数 | 2~3回(経過による) | 平均4回以上 |
CO2レーザー治療の流れ
- 【初診日】医師診察
問診票記入、洗顔後に医師の診察となります。お悩みの部位がCO2レーザーの適応かどうかを診察いたします。※施術は原則別日となります。 - 【施術日】施術前の確認
同意書記入後、施術室へ移動します。施術前に血圧測定、体調が悪くないかなどチェックします。 - 局所麻酔
施術部分を注射麻酔いたします。部位や範囲によってクリームタイプの麻酔となることもあります。 - CO2レーザー照射
麻酔後、CO2レーザー照射によっていぼ、ほくろを除去します。 - 洗浄、塗り薬、保護
照射部位の洗浄、外用、そして塗り薬を塗って、テープ保護します。 - 自宅ケア説明
もう一度血圧測定し異常のないことを確認します。またご自宅での処置方法をスタッフよりお伝えします。再診は1週間後です。
CO2レーザー後の処置、経過
ご自宅での処置は創部の洗浄、塗り薬塗布、テープ保護を必ずお願いしております(部位、大きさによってはテープ保護なく、外用のみ)。CO2レーザー照射直後は創部は陥凹しています。この状態から塗り薬を使用し肉芽組織をつくり、最終的に約3~4週間後に上皮化して傷は周りと同じ高さになります。上皮化しただけではまだピンク調の皮膚であり、周りの皮膚と色が同化するのはそこから数か月~約1年(傷の大きさによる)となります。その間は遮光、外的刺激を避けていただくようお願いしております。
病理組織診断の重要性
我々、皮膚科医は診察の段階で、だいたいどのような腫瘍か(良性か悪性かなど)を診断することが可能です。しかし100%ではありません。100%にするには病理組織診断が必要になってきます。当院では全例ではありませんが、なるべく病理組織診断をしていただくようにしております。ご理解、ご了承をお願いいたします。
副作用
ケロイド、肥厚性瘢痕、凹み、創部の赤み、色素沈着、圧痛など
※あくまでも起こりうるものであり、必ず現れる症状ではありません。ご不安なかたは、診察時に医師のご相談ください。
CO2レーザー症例写真
ご自宅での処置は創部の洗浄、塗り薬塗布、テープ保護を必ずお願いしております(部位、大きさによってはテープ保護なく、外用のみ)。CO2レーザー照射直後は創部は陥凹しています。この状態から塗り薬を使用し肉芽組織をつくり、最終的に約3~4週間後に上皮化して傷は周りと同じ高さになります。上皮化しただけではまだピンク調の皮膚であり、周りの皮膚と色が同化するのはそこから数か月~約1年(傷の大きさによる)となります。その間は遮光、外的刺激を避けていただくようお願いしております。
我々、皮膚科医は診察の段階で、だいたいどのような腫瘍か(良性か悪性かなど)を診断することが可能です。しかし100%ではありません。100%にするには病理組織診断が必要になってきます。当院では全例ではありませんが、なるべく病理組織診断をしていただくようにしております。ご理解、ご了承をお願いいたします。
ケロイド、肥厚性瘢痕、凹み、創部の赤み、色素沈着、圧痛など
※あくまでも起こりうるものであり、必ず現れる症状ではありません。ご不安なかたは、診察時に医師のご相談ください。
【施術】CO2レーザー
【お悩み】いぼ、ほくろ
【施術日、回数】(左)2013.2月・施術前 (右)2013.12月・施術5回(各部位1回ずつ)後
料金一覧
1回 | |
---|---|
1㎜まで | ¥13,200 |
5㎜まで | ¥16,500 |
5㎜以上 | ¥20,900 |
汗管腫(目周り) | ¥33,000~66,000 |
首イボ | ¥33,000~88,000 |
※大きさ、数により価格は変わります。
※同時に複数も可能です。ご料金についてはお問い合わせください。
※内服外用処方代と麻酔代別途かかります。
※病理組織は1つにつき別途¥9,900追加となります。