ADMとは?
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)とは、主に両頬にできる灰青色の色素斑です。10代~30代で発症します。このしみの特徴は、色素の存在部位が通常のしみより深い真皮コラーゲン層にあることです。
一般的なしみ取りのレーザーでは届かない位置にあるため、ADM専用の波長1064nmが照射できるレーザーが適応となります。
よく肝斑と診断されていることもありますが全く異なるしみなので注意が必要です。
ADMの治療方法
ADMに対してはQスイッチYAGレーザーを使用します。波長は1064nmを使用します。レーザーのエネルギーが均一に照射される『メドライトC6』は表面的な激しい出血やかさぶたなどのダウンタイムを伴わず、照射後にやや炎症によるふくらみと細かな点状出血が出る程度です。レーザー照射直後のメイクも可能です。照射回数は5回以上、平均8~10回行います。また照射間隔は2か月あけて行います。レーザーのエネルギーを強くするため、照射後に色素沈着を起こすこともあります。その予防に内服外用の併用をしていただいております。
症例紹介
ADMの典型例は両頬に灰色~青色の色素斑です。
治療後の経過
照射後は照射部位に一致して膨らみが出現しますが、数時間で消失します。色の変化はほとんどないかあっても軽度濃くなるだけです。皮膚の血管がある層への照射となるので点状出血が見られることもありますが、数日~2週間程度で吸収されていきます。照射直後のメイクは可能です。1回1回の効果はわかりにくいものですが、徐々に色素は薄くなっていきます。
治療法について
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YAGレーザー
しみとりの主軸であるレーザー。ADM治療はこのレーザーのみです。
Q&A
- レーザーの痛みは?
- チクチクする痛みはありますが、冷却しながら行います。麻酔はしなくとも耐えられる痛さです。ご希望あれば麻酔を行います。
- 完全にきれいになりますか?
- 回数や色素の深さにもよります。ほぼなくなるケースもありますし、多少うっすら残ることもあります。
- 肝斑とは異なりますか?
- ADMと肝斑は良く似た色素斑です。時々、ADMを肝斑と診断されて治療されているケースもございます。そもそも色素のある部位は異なります。また照射するレーザーの種類は同じですが、エネルギー量が全く異なります。