たるみが現れると・・・
たるみは30代、40代以降に限らず、若いかたでも気にする美容ポイントです。若いかたのたるみは“顔がきれいにみえない、輪郭が崩れる”といった悩みになりますが、30代以降になるとたるみは老けた印象、疲れ顔となっていきます。鏡や窓に映る自分の顔をみて老けた、疲れ顔に見えるという自覚がある時はたるみの治療やケアをスタートするべきです。老けた印象、疲れ顔に見える時、顔全体が下方へ感じることが多いと思います。 そして一つの場所ではなく、目立つほうれい線やフェイスラインのもたつき、目の下のくま、口角の下がり、口周りのたるみ感などあらゆるところにその症状は現れます。たるみを感じる多くは頬の下方への下がりでその修正がたるみ治療の基本となります。
たるみを感じるポイント
- ■ほうれい線・・・たるみの代表。ほうれい線が目立ってくる時は線が深く、長くなってくる時。頬全体のたるみが関係しています。頬全体のリフトアップで改善する最たるたるみ治療ポイントです。
- ■フェイスライン・・・若いかたでも気になるフェイスライン、輪郭。脂肪による下垂だけでなく、支持組織脆弱による頬のたるみもその要因の一つです。。
- ■頬こけ、こめかみのこけ・・・加齢とともに目立つ頬こけ、こめかみこけ。このボリュームロス、実は頬のたるみに関係しています。
- ■目の下・・・骨格的な要素と脂肪の下方への下垂が主な原因です。目の下がくすんでうつり、疲れ顔の印象となることがあります。
- ■口角、マリオネットライン・・・頬のたるみやほうれい線が目立つとともに口角の下がり、マリオネットラインが現れます。への字口となるのが典型的です。
- ■目の周り・・・たるみは頬だけではありません。額とともに目周りもたるみが現れます。有名な眼瞼下垂もありますが、目じりもたるみによってしわが深く、目立つようになります。
たるみ、ほうれい線の原因
加齢とともにほうれい線、フェイスラインのもたつきなどのたるみ症状はでてくるのですが、たるみの原因は下記のように皮膚~骨まで様々な部位が原因となります。
①皮膚コラーゲン層
まず皮膚コラーゲン層、つまり皮膚真皮層は内部組織を覆う袋のようなものです。真皮層は膠原線維、弾性線維という線維成分がほとんどをしめ、その隙間にヒアルロン酸などの物質や細胞、血管、神経などの構造があります。 線維成分、特に膠原線維は皮膚の支持組織ですが、やはり加齢とともに減少、変性しその働きが低下します。袋(皮膚真皮層)の支えが弱いと当然、下方へたるみやすくなります。それは頬だけでなく顔、体全体におこるたるみです。 一般的にいう“引き締めやタイトニングケア”は主に真皮層の改善のことを指し、たるみを改善するために必要なアプローチなのです。当院ではエンディメッドプロ、フォトフェイシャルなど様々な方法で治療しています。
②皮下脂肪層
顔の皮下脂肪層の特徴は複数に区画されていることです。そして区画する周囲の組織はコラーゲン線維であり、これも支持組織として加齢とともに弱くなります。そのため下方へ区画ごと移動します。顔の皮下脂肪は一部を除いて大幅な増減、変化はないものの移動することでたるみの一要因となります。
特にほうれい線が目立つのはほうれい線真上にある脂肪区画の下垂してくるからです。また口角外側など口回りの脂肪区画の下垂によりマリオネットラインなど口回りのたるみがでやすくなります。たるみに脂肪組織の関与が高い場合はBNLS脂肪溶解剤注射を推奨しています。
③表情筋
顔にはたくさんの筋肉があり、表情筋から深層の筋肉まで様々です。“たるみ”とならないようにそれぞれの筋肉がバランスをとっています。特に口の高さ、眉の高さを境に上下の筋肉がバランスをとっていますが、アンバランスとなるとたるみが増強、その他症状が現れます。フェイスラインのもたつきに対して広頚筋の範囲にマイクロボトックス注射を行うこともあります。
④骨
加齢とともに骨粗鬆症があり骨の減りがでてきます。女性は特にその影響が大きく、顔の骨も同じです。顔の中でも頬の骨は皮膚が下がらないように“突っかかり”ともなる組織です。その平たん化はたるみの原因の一つとなると考えられています。
⑤靭帯(リガメント)
靭帯というと、スポーツ選手が膝の靭帯を損傷・・・というのを耳にすると思います。実は顔にも靭帯(リガメント)は存在します。そして顔の靭帯の特徴は『骨から皮膚に対して垂直に立つ柱』となっていることです。 柱である靭帯が骨の方向へ皮膚を引っ張り支えているため、皮膚はたるまずにいられる理由の一つです。
靭帯も組織としては線維成分の塊なので、加齢とともに弱くなりたるみの原因となります。ヒアルロン酸注入は、そのポイントに注入することで柱の支え、補強を行う方法です。ヒアルロン酸注入が単なるボリュームアップではなく、リフトアップのための大切な治療である理由がわかります。
たるみ、ほうれい線に対する治療の考え方
たるみは、ほうれい線だけではなくあらゆる部位に現れます。上記のとおりたるみはほうれい線、頬、フェイスライン、口周り、目の下などに見られますが、総じて“頬のたるみ”を見ています。例えば『ほうれい線を改善したい』時、昔のようにほうれい線のみにヒアルロン酸注入をする方法はナンセンスなのです。ほうれい線を改善したい、フェイスラインのリフトアップをしたい場合、頬のリフトアップが必要になります。そのためにもたるみ、ほうれい線の原因でも記したように、各組織の改善が必要です。その中でも皮膚真皮コラーゲン層と靭帯(リガメント)は最重要改善ポイントです。皮膚真皮コラーゲン層はテントでいう布や覆いであり、靭帯が柱ですので、つぶれないよう組織改善が必要です。そのためにも複合治療が最善であり、半年に一度ヒアルロン酸注入をするにもその合間にその他治療を併用するとよいよい効果が狙えることがわかると思います。
皮膚をはじめとする構造、ダメージの大小、たるみの一番の原因となポイントは人それぞれです。当院では一人ひとりの改善ポイントを診断したうえで治療をご提案をしております。
ほうれい線とヒアルロン酸注入
ほうれい線治療といえばヒアルロン酸注入が有名です。しかし現在のほうれい線治療は同じヒアルロン酸注入でも、その目的、注入方法は異なります。ほうれい線治療の場合は頬のリフトアップをしなければならず、以前のようにほうれい線だけにそのままヒアルロン酸を注射してもその部位が盛り上がるだけで、問題解決になりません。現在は上記の通り、たるみ原因の一つである“靭帯(リガメント)”を補強する目的としてヒアルロン酸が使用されるため、顔各所に様々な深さに注入していきます。全体のバランスを見ながらヒアルロン酸を注入、あくまでも自然なリフトアップを目指します。
たるみとエンディメッドプロ
たるみは皮膚真皮コラーゲン層の脆弱になることも重要な治療ポイントです。真皮コラーゲン層の改善には様々な方法があり、その中でもRF(ラジオ波)による治療は良い選択です。当院ではRF機器としてエンディメッドプロを使用しており、線維成分の引き締めと新生をあわせた効果を引き出します。皮膚は内側の組織を覆う袋であり、その支え、柔軟性があるとたるみにくい肌となり、エンディメッドプロはその選択の一つとなります。
症例写真
治療法について
- ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸注入は単なるボリュームアップでなく、原因改善を主とした自然な経過のたるみ治療です。 - リジュラン注射
主成分であるポリヌクレオチド(核酸成分)が皮膚真皮コラーゲン層の再生を促します。 - エンディメッドプロ
ラジオ波(高周波)が真皮コラーゲンを引き締めながら、新生を促したるみ治療の一つとなります。 - ボトックス注射
目尻、眉間、額など表情ででるしわを解消する最善の方法です。 - フォトフェイシャル
光治療の効果の一つに、肌の土台である真皮コラーゲン層への効果があり、しわやたるみを解消していきます。 - メソポレーション
垂水改善となる肌作りのための成分をエレクトロポレーション技術で確実に届けます。注入後のケアにエステと組み合わせることが最適です。 - メディカルエステ
エステティクの併用はたるみ治療をバックアップ。表情筋の柔軟性回復や皮膚改善に重要な血流、リンパ代謝改善を促します。 - 点滴・注射
ビタミンCはコラーゲン生補助とともに酸化ダメージ、負荷を軽減する言わば間接的なたるみ治療です。 - ホームケアコスメ
当院ではビタミンCはもちろん、成長因子やポリヌクレオチド(PDRN)など、医療ならではの、そして施術効果を高める化粧品をそろえています。