プロファイロは、高分子(1100~1400kDa)と低分子(80-100kDa)のヒアルロン酸をハイブリットした新しいヒアルロン酸製剤です。架橋剤で強くしたヒアルロン酸製剤(ジュビダームシリーズなど)とは異なり、プロファイロは架橋剤を使用せず、高分子と低分子のヒアルロン酸を特殊な処理方法(NAHYCORハイブリット技術:IBSA社)で結合させ、安定化した製剤です。肌へ注入されたこのヒアルロン酸は、容易に結合が緩み、四方に拡散する事で、様々な層の質改善、肌全体の改善を狙うことができます。また高分子ヒアルロン酸32㎎と低分子ヒアルロン酸32㎎、合計64㎎/2mlのヒアルロン酸を配合しているのも特徴です。
皮膚において、ヒアルロン酸の良く知られている作用は「保湿、保水」機能です。しかし、ヒアルロン酸の作用はこれだけにとどまらず、表皮層、真皮層において栄養素や代謝物を輸送・分布させる親和性ネットワークを維持させる作用や線維芽細胞(コラーゲン線維やヒアルロン酸を産生)の活性化、細胞外マトリックス(ヒアルロン酸やコラーゲンなど)の安定化なと様々な働きがあり、皮膚にとってなくてはならない物質の一つです。通常皮膚において、表皮細胞や真皮層にある線維芽細胞から、低~高分子のヒアルロン酸が生成されています。しかし加齢性変化として、その生成能力は低下していきます。そのような肌にプロファイロは、低~高分子のヒアルロン酸を与えることで、分子量によって異なる活性が相乗的に作用させ、肌全体の改善、リモデリングが叶うのです。上記した通り、プロファイロは肌の中で、拡散性が高いことが、その効果をさらに引き上げる理由となっています。
※リモデリングとは?
リモデリング(remodeling)は、再形成、再構築という意味で、皮膚において劣化した構造的、機能的な改善を意味します。当院が提唱する「リメイクスキンR(Remake Skin)」と類似する表現です。
皮膚深層へ注入されたヒアルロン酸の効果は、主にコラーゲンのある部位です。コラーゲンは皮膚真皮層だけではなく、リガメント(靭帯)や表在性筋膜(SMAS)もコラーゲンが主成分です。プロファイロは平面的だけでなく、垂直方向への拡散も認められているため、これらの組織にも作用している可能性があります。よって肌のハリ改善や潤い、しわの改善や予防、たるみ改善、リフトアップなど、期待できる効果は様々です。
しかし、直後の仕上がりで劇的な変化自体を『効果』ととらえてしまうと、それは全く感じません。あくまでもプロファイロは「肌質変化(主に真皮層以下)」が主眼の治療だからです。肌質変化の先にある効果を狙う治療ということを忘れてはなりません。
上記の通り、プロファイロは高分子と低分子ヒアルロン酸を特殊技術によって結合させていますが、その結合は肌の中で緩みやすく、拡散性に富んでいます。一方、リフトアップ、ボリュームアップで使用するヒアルロン酸(当院ではジュビダームシリーズ)は、架橋剤により結合を強くしており、形成的な変化、そして注入場所に長期的にあることで周囲組織への変化、作用を促すという点で、目的が異なります。法令線が気になる、頬こけが気になる、目の下のくまが気になる、リフトアップをとにかくしたい場合は後者が選択されます。
プロファイロは安全性、効果の面からBAPテクニックを基本的な注入方法としています。BAPテクニックは、顔、首とも片側5点の注入方法です。また当院では、さらなる効果を期待して、注入箇所のアレンジもしております。ご相談ください。注入深度は、皮膚表面ではなく、皮膚真皮下層への注入となります。1クール2回(月1回)の施術が基本的な回数となります。これを半年に一度継続することを推奨します。
- 【初診日】医師診察
問診票記入後、洗顔をしていただき医師の診察となります。医師がプロファイロの適応かの判断とその他説明をします。※施術は原則別日となります。 - 【施術日】プロファイロ注射
来院後、洗顔をしていただき施術部屋へ。医師が注入箇所のマーキングを行い、冷却しながら注射となります。
※注入箇所が多い場合、または希望ある時は注射前にクリーム麻酔の塗布(約40分)を行います。 - 冷却、止血の確認
注射後の止血を確認し、施術後注意点などをお伝えし、終了となります。